患者様へ

当科の紹介】でもご紹介いたしましたが、診療、研究、教育をバランスよく行うことで良質な医療を提供するよう心がけております。それらについて簡単にご紹介いたします。

<診療>
 当科は埼玉県でも有数のベッド数を有し、急性白血病、慢性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、特発性骨髄線維症、凝固異常症、EBウイルス感染症、サイトメガロウイルス感染症など血液疾患全般を対象として診察しております。血液疾患は典型的な病態ばかりではなく、自己免疫性疾患やウイルス性疾患との鑑別が困難である場合が稀ではなく、このように幅広い疾患を網羅して医療を行うことがとても重要です。また血液疾患ではHematological emergencyと呼ばれる緊急性を有する病態が決して稀ではなく、柔軟性をもって幅広く受け入ることで質の高い医療を目指しております。
 診療に対する基本方針として、世界的に実績にある科学的根拠(Evidence Based Medicine)に基づいた治療法を選択いたしますが、診療方針を十分にご説明し、患者様に納得し安心して受けていただける医療を優先したいと考えております。また7床の無菌室を有し平成19年度より骨髄バンク/非血縁者間骨髄移植登録施設に選定され、非血縁者間骨髄移植・採取認定病院に指定されました。骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植などの造血幹細胞移植を行い、埼玉県では有数の移植を行っております。
 一方、近年では様々な分子標的療法が応用され、血液疾患に組み込まれるようになりました。当科においても保険で承認された分子標的療法や免疫療法を積極的に用いる一方で、その成績向上のため、新しい治療方法の解明に向けて我々が主導で行っている臨床試験、JCOG, JALSGでの臨床試験を推進することで、本邦、ひいては世界の血液疾患治療に貢献しております。また同様に、全国規模での血液疾患の対する新規治療薬の早期臨床試験の実地施設に選定されることもしばしばあり、数多くの新規薬剤の臨床試験を行っております。【このページ 】もご参照下さい。

また、入院治療のみならず外来治療にも力を入れております。外来通院可能な患者様で輸血あるいは抗がん剤による化学療法が必要な場合は、生活の質(Quality of Life)を優先し外来での治療を行います。さらには他科との連携も良好で、当院には全国でも有数な周産期センターが併設されており、妊娠に伴う血液異常症の診断、治療はこれまで数多くの症例を経験しております。また血液疾患において一番多い症例は悪性リンパ腫ですが、その診断において当院病理部の田丸淳一教授が全国でも著明な専門家の一人でもあり、月に2回病理部とのカンファレンスを行い双方の情報を元に正確な診断を目指しております。
 当科ではこのように診断から最終的な治療まで、あらゆる血液疾患に対するトータル的な治療を心がけております。

<研究>
 当科では基礎研究および臨床研究の双方に力を注いでおります。詳細は【このページ】をご参照下さい。

<教育>
 大学施設において人材育成はきわめて重要な役割を担っており、当科では多彩な疾患を対象とし豊富な症例数を有していることから、オールラウンドな臨床の実力を身につける機会に恵まれており、全身を診ることのできる医師を育成するために最適な環境が整っています。学生では埼玉医科大学医学部5年生および6年生がベッドサイドラーニング(BSL)およびクリニカルクラークシップ(CC)として定期的に血液学を学びに当科に勉強に来ます。また初期および後期研修医においては。指導医の指導のもと、血液内科学を含めた内科学全般の基本的知識や手技、接遇、インフォームドコンセントのあり方などを学びます。当科では臨床カンファレンスを週2回開催し、水曜日には新入院患者カンファレンスを含む教授病棟回診を行います。金曜日には全症例のチャートカンファレンスを行って学生、研修医に対しても学ぶ機会を提供しております。また血液内科医による標本診断学は非常に重要であり、病理部と合同で悪性リンパ腫および骨髄検査のスライドカンファレンスを月に2回開き症例検討会を行っています。またupーdateな臨床的知識を身につけられるよう、月曜日の医局会にて最新の英文論文の抄読会を行っております。学会発表は医学的論理を構築する絶好の機会であることから、当科では後期研修医を含めて年に一回以上国内もしくは海外での発表を行うよう積極的に指導するとともに、発表演題は必ず英文あるいは和文論文にまとめるよう心がけております。